40後半から現役復帰!牛むつみのモーモー日記

1969年生まれで2000年に全日本シクロクロス選手権チャンピオン、その後に現役引退してから約10年。44歳から現役復帰した須藤むつみのBBA底力をお見せします!

2016全日本シクロクロス選手権・レースレポート

どもです。

大変に遅くなりましたがレポートのテキスト箇所も完成したので掲載します!

今回は特にたくさん、たくさん写真を撮影いただきまして誠にありがとうございます!いつも本当に感謝しております!!最高のインパクトになる写真や動画の撮影許可について、今大会についてはどうにもならないことが多くて本当に泣きたくなりました。レースの魅力をまず、最初に伝えられるチカラがあるのは写真や動画などの「映像」であるので、その部分を無駄に制限をかけないでほしいのです。そして広くシクロクロスのカッコ良さを、もっともっと多くの方々に知っていただきたいです!!

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・大会名 第22回全日本シクロクロス選手権大会
・日時 2016年12月11日(日)
・会場 栃木県宇都宮市・ろまんちっく村特設会場
・気温 6度ぐらい
・コース状況 晴天だが、夜露と霜の影響でコースはマッド
・距離 2.5km×5周回
・リザルト(順位・タイム・タイム差他) 11位・54分10秒・トップ差8分27秒

※参考までに:2015年の全日本シクロクロス選手権大会・レースレポート
http://d.hatena.ne.jp/rockmutsumi/20151209

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撮影:okamoto

・前日の就寝時刻:午後10時
・起床時刻:午前7時
・レーススタート時刻:午後12時30分

・ウォームアップ開始時刻とその内容:今回はレポート文中に記載しました。

・レース目標:UCIポイント獲得となる10位内に入ること。
・レース戦略:今回はレポート文中に記載しました。
・戦略上で注意すべき選手:今回は全員になりますね、全日本選手権なので。

・レース前の食事(内容と戦略):宿泊先で出た和食の朝ごはん。食欲はあり消化も良かった。
・スタート時の覚醒水準(集中力):かなり高いが、諸々あり不安要素が。
・スタート前に使用したマッサージオイルやサプリメントなど:朝いちばんに江崎グリコのエキストラオキシアップを4錠。アップ前にスポーツバルムの1番を膝を中心に塗布。 
・レース中の補給内容:シクロクロスなのでナシ。 
・レース後に摂取したサプリメントなど:特になし

・レースの内容を簡潔に。

昼間にコース試走があったが、朝の男子ジュニア、U23のレースで一部凍っていた箇所が溶け始め、更に滑りやすい箇所が益々滑るようになってしまった。昨日のコース試走では最初の急斜面以外すべて乗車で行けたのに、ペースが分からなくなるし頭が整理しきれない。パニックになりながら試走していたらスドーマンから止められて、強制的にシューズをチェンジ。スパイク付きにして準備していたシューズに変えて走った。コレで少しはマシになったが、またどのポイントで攻めるのか迷ってしまう。整理出来ないまま試走しても迷い続けてしまうので、2周ほどして切り上げ、あとはランニングでアップして考える。が、まとまらない。

スタート10分前からコールアップ、私は10番目だったので2列目に。聖香ちゃんと和佳ちゃんの後ろ辺りに陣取る。位置としては真ん中より右側、この方が最初のコーナーで左からスグ右に切り替えとなるので前に行きやすいかな?と。
スタート5分前には、かなり暖かかったこともありアウターは全て脱いでおいた。体調、脚の調子も良い。ただ攻め方のアイデアが繋がらない。出たとこ勝負が一番良くない。どうしよう。

スタート1分前のコール時に、とあるアクシデント。私には直接関わることではないが、あまりにも選手を動揺させる事由。10月のジャパンカップ女子レースでのトラブルも、自分の中で未だに解決していないし、もしかしたら選手をマトモにレースで走らせる気がないのか?と余計なことを考えてしまう。

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撮影:hori tomoaki

なんだかんだでオンタイムスタート。出だしはスパイク付きシューズなのでクリートキャッチが手間取ったが何とか追いついて、最初の急斜面登りに入る。ココではキャンバー後に右ターンとなるため、左降りする選手は自転車が引っかかるし、更に崖は左に低い傾斜なので落ちてしまう。そこで私は手前から自転車を先に進ませてカラダを右側にスイッチ、右ターンを過ぎたら再び自転車を押す必要がある登りなので、そこで又自転車を前に押し出してカラダを左に回して登りきってから乗りやすいようにした。まあ、本当のコトを言えば右でも左でも自転車に降り、乗りが出来れば全て解決するので、まだまだだ。

f:id:rockmutsumi:20161217005910j:plain撮影:Kazutaka Inoue

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撮影:okamoto

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撮影:okamoto

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撮影:Kazutaka Inoue

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撮影:Kazutaka Inoue

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撮影:リツコさん

その後は林を抜けるシングルの下り、ココは小貝川の冒険練習の成果で若干休みながら走れる。ただこの日は肩にチカラが入り過ぎて、うまくスピードが乗り切らない。その先のキャンバーの短い昇降は、ツマラナイ所で乗れずに押す始末。慌てないようにしたいが焦ってしまう。その先のアスファルト区間で踏みこんで、ドックラン横のキャンバーに入るがココも焦って乗れない。何だか噛み合わないまま、一番滑っていたキャンバーのS字コーナー区間に入る。ココだけは朝からレースを観戦しながらイメージ出来ていた。自転車の降りるタイミングから乗車、また降りてからランニングして乗るタイミング、この箇所だけは最後まで上手くいった。この先のキャンバー登り下りやシケイン越えも、まずまずで良かった。

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撮影:Kazutaka Inoue

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撮影:Kazutaka Inoue

f:id:rockmutsumi:20161217010403j:plain撮影:okamoto

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撮影:馬場さん

逆に他の箇所は全部ダメだった。シケイン越えからのペダルはめるのが時間かかり、フライオーバーからの砂場区間は突っ込みのスピードが足らずに減速。ピット周りの平坦芝地が唯一ペースを上げられる場所なので踏み込むが、UCI寒河江レースのようなバーストがかかる走りが出来ない!何で何だか分からなくなってくる。よく考えたら余計な箇所でランニングのし過ぎてしまったのが原因なのだが。

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撮影:sumpu

それでも2周目までは、まだマシだった。3周目に入り全周回が5周に決定したのを知って、その時点で10番手だったのを更に番手を上げようとしたのが良くなかった。変にチカラが入っていたのに、更に硬い走りとなりミスが出て、致命的だったのは、シングル下ってキャンバー後、ドックランに向かう間の何でもないアスファルト区間でチェーンが落ちてペダルが空回りして落車してしまったこと。このリカバリーで1人抜かされて、そのまま追いつくことが出来ず無駄に脚を掻いて終わってしまった。落車する前には「落ち着いて!」とミレイさんに言われていたに。唯一、スタート後の急斜面登り頂上で毎周回、律義に「頑張ってください!」と応援してくれた小さな兄弟に、最後の周だけ「応援ありがとよ」と言うのが精一杯だった。

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撮影:たるみ かずお

昨年に続く11位、何とかトップと同一周回ながらも、10位まで付与されるUCIポイントが取れず。最悪の結果。何のために一年間トレーニングをしたのか?? 自分に腹が立ってしようがなく、帰りの車はスドーマンに反省点や愚痴や泣き声など。悔しいのと全身の筋肉痛で、この夜はほとんど眠れなかった。

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撮影:Kazutaka Inoue

その後も練習はこなすものの、精神状態はダウナーなまま。ただ課題は整理しているので、まとめつつ既に対策トレーニングを開始している。

・体力はまあまあ、ただしバイクコントロールが体調、精神の良し悪しで安定しない。安定させるには無意識でも出来るようになるまで、叩き込むしかない。
・左右の踏み込みポイントにバラツキがあるので、安定したペダリングが出来ていない。このペダリングの不安定はロードでの平地スピードの伸び悩みにも繋がっている。
・今冬の間に自転車の左右どちらからでも乗車と降車がスムーズに出来るようにする。実は私の場合は左は問題ないが、右側は降りられるが乗るのが大変、更にカラダを右側にした状態でシケインが越えられない。
・カラダのチカラの抜重が、まだまだ上手くいかない。緩急をつける走りは必須。
短い登りでのカラダの重心移動が遅い時がある。あと慌てるとキャンバー走りがめちゃくちゃになる。

経験はある方なんだが、噛み合わなくなると途端にグダグダになるのは、安定したテクニックがないから。練習あるのみ。

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実はワンピのポッケには・・・(撮影:Kazutaka Inoue)

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冒険ランド@小貝川の女神様が出張して私を守ってくれてました。おかげで、あれだけ落車したのに酷い怪我にならなかったです!!ヒロサトさん、粋な計らいをありがとうございます!

 

・レース後の痛み・違和感・機材などの不具合:機材や装備についてなどをまとめてみます。どれも素晴らしい製品のおかげ

と準備もあり、本当にレース結果に繋げたかった。

バイク・1:BOMAエピス
コンポ:SHIMANO105・フロント42×34、リア12-34T(クランク165mm)
タイヤ:F・RはIRCシラクチューブレス・マッド(空気圧はFを1.5bar、Rを1.5bar)

バイク・2:BOMAエピスR(限定カラー)
コンポ:SHIMANO CX-50・フロント46×36、リア12-27T(クランク165mm)
タイヤ:F・RはIRCシラクCXチューブレス(空気圧はFを1.5bar、Rを1.5bar)

ヘルメット:OGKカブト/BC-GLOSBE(BCグロスペ)・マッドホワイト
グローブ:OGKカブト/KG-8W
ボトル・バーテープ:OGKカブト
チェーンオイル:BIOBLEND
サングラス:Rudy project/STRATFLY ※調光度付レンズなど調整はオードビー
バイクジャージ:Champion System/長袖スキンスーツ(バックポケット付)
シューズ:SHIMANO/SH-XC31・SH-XC61E
ソックス:R×L SOCKSのTBK-750R、さらに頭にR×Lバフ(限定カラー)
サイクルコンピューターCATEYE/CC-GL50ステルス50
サプリ:江崎グリコPowerproduction
アスリート用化粧品:AthleteX

バイクについてはBOMAのエピスをメインとして、エピスRをスペアとした。ただバイクチェンジをしなかったためエピスRは使用しなかった。メインをエピスにした理由としては、路面がスリッピーとなって不安定な要素が増えたため比較的に安定した走りのするエピスにしたい、ということで。一方で路面が安定していて飛ばしたい時にはエピスRをメインにするケースが多い。

タイヤについては昨年シーズンから使用しているチューブレスタイヤIRCシラクシリーズ。復帰したばかりの頃は昔のようにチューブラータイヤを使用していたが、試しにチューブレスタイヤを使ってみたところ、非常に酷な路面においても安定した走りを得られるのが気に入って、以来すべてのホイールをチューブレスようにチェンジしてチューブレスのIRCシラク対応にした。何よりもシーラントの効果もありパンクに強いので海外遠征でも安心だし、空気圧によって走りの味を変える際の感触も振り回されない感じ。チューブラーだと空気圧を下げて走る時に「タイヤを潰して走る」ことになるので、そのテクニックが相当に必要となるが、チューブラーの場合だと空気圧を低くしても潰す感じでなく、タイヤを安定して転がし続けられる感じがあるので安定した走りが出来るような気がする。

ヘルメットについては、中国・北京の暑いレース以外では今シーズンOGKカブトの「BC-GLOSBE」を使用した。暑いレースではロードレースで使用しているZenard(ゼナード)のパワーホワイトレッドにしたが、こちらは頭の中の空気の抜けがとても良くて快適なのが最高だったが、唯一ヘルメットの後ろ側が担ぎの体勢によって当たることがマレにあったので気になっていた。その分、BC-GLOSBEについてはヘルメットの後頭部がスッキリしたデザインなので、担ぎの箇所で当たらないし頭の降り回しがヘルメット重量の割に重く感じないので良いと思う。

グローブは風が冷たかったので冬使用にしたが、気温はそれほど低くなかったのでChampion Systemの長袖スキンスーツで、パンツ箇所は短パンでいったが問題なかった。シューズはスパイクピンを装着して使用した。ソックスについては五本指にしてランニング区間が多くなることを想定してチョイスした。これのおかげで相当にランニングでも走りやすかった。頭のバフについては頭を冷やさないだけでなく、頭の中に泥などが入り込まない用途もあるので非常に便利、バンダナとかよりも薄手で伸縮性もあるので使いやすいし。

キャットアイのサイコンは日頃のトレーニング管理には必須のアイテム。特に付属している心拍ベルトについては、センサー箇所がコンパクトでベルトもかなり長さを調整できる幅はあるので、細見の女子やジュニアにオススメ。

江崎グリコのPowerproduction製品については、様々なラインアップが広く揃っていることもあって、そのアイテムチョイスが的確にハマると最高に機能を発揮する。そのため、様々な使い方を試して製品に書いてある摂取方法を基本にしつつ、自分にあうアレンジをすることで研究すると効果が倍増すると思う。

アスリートXについては、夏だけでなく冬の日焼け止めも大切なのでアンダーベースと日焼け止めリキッドを使用。朝塗っておけば日中、塗り足しと塗り直しナシで使えるのが便利だし、冬の乾燥から肌を守るのでレース中に痒くなったりしなくて集中できるのが良い。

・今回のレースで準備が足りなかったと思われる点(トレーニング、体調管理、機材、その他):レポート文中に記載。 

・上記の内容から今後のトレーニング内容を簡潔に。またその内容をいつまでにどれだけ実行するか。:レポート文中に記載。

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昨年に続く11位で目前でUCIポイントを逃してしまいました(T_T)まだまだ修業が足りません。しかし冒険ランド練習が活きた箇所もありました。
 第1回から第10回の全日本シクロクロス選手権も毎回出場してた私。その成り立ちも、その前から注がれたシクロクロスに関わっている方々の愛を知っているから、この楽しさを発信する大会のパワーを未来にしっかり繋げたい。選手達が思いっきり闘えるから、観客の皆様が声援を送るのですから‼︎
本当にシクロクロスが大好きで良かった。これからも牛はシクロクロス、そして自転車レースにお節介しますw 今回も会場で沢山の牛応援コール、本当にありがとうございます‼︎もー‼︎

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第6回と第7回のチャンプ!(撮影:abema)

でわでわ。