40後半から現役復帰!牛むつみのモーモー日記

1969年生まれで2000年に全日本シクロクロス選手権チャンピオン、その後に現役引退してから約10年。44歳から現役復帰した須藤むつみのBBA底力をお見せします!

ズイフトGR1本、今後の女子CX展望とか考えてみる

どもです。

午後は週末の支度やらサ行したいので、朝ズイフト。かなり脚が疲れてるから軽めに。

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久しぶりにUSミリタリーのグループライド参加することに。相変わらずの鉄の掟が( ^ω^ )このおかげでグループライドがキチンと進むんだよね!有難い!

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60分のグループライドを軍人サン達と走るんだ!萌え萌えw

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コースはワトピアのマグニフィセント8!久しぶりだぜー。

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汽車ぽっぽ!

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鉄の掟が効いて、途中リーダーが遅れたりするも集団は最後までシッカリまとまる。ラスト5分はスパート!

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前後のアップとダウン入れて90分キッチリ。

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走る前だが、朝ご飯にトマト煮のパックを使ってみる。

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それをフォカッチャに載せた結果がコチラです( ^ω^ )後でチーズのっけて焼いたら、もっと美味かったw

さて。最近シクロクロスのレースで女子選手に対してカテゴリーを越え、男子レースと混走など特例出走が出ている件について、あくまでも牛としての個人的な見解と展望をば。

これについては私、かなり前から「女子のレースと男子レースを混走するのは反対」の意見を持っているので、基本は反対です。そうしないと女子レースの存在意義がなくなるからです。また、女子カテゴリーが別れるようになって以来、女子選手たちも男子選手と同様に自身のカテゴリーでレース出走に従ってほしいと思います。

先ず、女子カテゴリーについてですが現在、男子と同じく走力に準じたカテゴリー分けとなってます。日本のシクロクロスレースを統括するAJOCCのサイトからご紹介。

*女子実力別カテゴリーは3区分 
CL1(17才以上) 45分 または 40分
CL2(中学生以上) 30分
CL3(中学生以上) 15分

実力別として判りやすい、非常に判りやすいカテゴリー分けにしてます。
しかし、最近はシクロクロスのレースに出場する女子選手が増えてきているので、嬉しい問題も起こってきます。それが「突出して非常に強い選手が出てきた場合」の扱い。これは男子やジュニアでも出てくる問題であります。

将来有望な選手が輩出されることは嬉しいんですよね、けれど、ちゃんと考えないといけない。だいたい、このような有望選手は何人も一斉に出てくるわけではありません。1人か2人か、よくて3人ぐらい、1桁です。しかし、私たちは優秀な選手を見つけるとこう思ってしまうのです。「この選手のために色々とやらねば!!」と。それは大事なんです。でもそれだけに囚われてはいけない、その選手に続く道を「大きく広く」作るのを忘れてしまわないのが大事で、底辺の拡大は必須なのです。

同時に、そんな優秀な選手がどうして出てきたのか?も考える必要があります。急に湧いて生えてくるわけではありません。特にシクロクロスの場合は、各地においてキッズやジュニアの育成を念頭に置いたレース運営をおこなっていることが多いので、そこから優秀な選手が育って、いよいよ海外に羽ばたいていくケースもあります。

更に他の種目からの転向組。ロードやマウンテンバイクなどから、そのスタミナやテクニックをシクロクロスで開花する。これも注目すべき点ですし歓迎すべきことです。どちらのケースにしても、優秀な選手が更に強くなってほしいとは誰でも思うことです。その主な活躍の場となる日本各地のレースを経てチカラをつけていくことは、シクロクロスの強化と普及活動にも繋がるので慎重に考える必要があります。

そんなレースで強くするには「レース内容」にこだわることになりそうです。となると「コースが難しければ選手の強化に繋がる」と思いがちですが、レースはコースが作るものではなく選手たちの走りで左右されるので、そこは選手たちの走り=レース展開に任せれば大丈夫です。

では、レース展開の厳しいなかで走らせることで選手の強化に繋がる!と考えることになるので、一緒に走る選手は速く強い選手が良い、と考えます。ここで注意するべきなのは「男女それぞれでレースは違う」ということです。そもそも論になりますが、シクロクロスに限らず全ての自転車種目において男子と女子はレースのクラスやカテゴリーが別れておこなわれています。

ジェンダーの問題にもかかるので細かいことは目をつぶっていただきたいのですが、女子チームの代表を務めていた経験から見ると男子と女子はレースの展開などに特徴があり、それは選手やレースのランクが上がるにつれて顕著になると思っています。

男女の違いとしては、ざっくりですが以下かな?と。
・レースのスピード域
・テクニックの差(特にバイクコントロール
・レースの組み立てに関する考え方や知識
・生理的な差

最後の生理的な差は埋めようが無いので仕方ないです。そして他の3点については埋められそうに思うのですが、どうしても考え方や取り込み方に残念ながら差があるので、どうしても男女の差が生まれてしまっていると思っています。この3点は将来、埋まってくることを願っていますが、今、直近では解決しない問題であります。個人的には私も選手なので、まだまだレースについて勉強しなければいけないことが多く悔しい点なのですが。

そして、以上の点を念頭に置いて、いきなり女子を男子のレースに混ぜるのは少し慎重になる必要があると考えています。以前、実業団のロードレースでも同じ案件がありました。当時、五輪代表になるほど速い女子選手が強化のために「スピード域が高く大きな集団になる男子と走りたい」という申し出に応えて、男子トップカテゴリーの1つ下になるBR-2というカテゴリーに混ぜてレース出走となりました。レース前にも混走を周知し理解を得たうえで同時スタートでレースをおこない、その際にはお互いに問題なく終了できました。そして何回か実施しているうちに「この女子選手も入れたらどうか?」という提案が出てきて、男子BR-2と混走する女子選手の数が増えてきました。そうすると男子と女子の双方からクレームが出てきました。「走るラインが違うから転ばされそうになった」「カーブでフラフラする」「集団での走り方が男子と女子で違うから走りにくい」などなど。究極のクレームは「男子と混ぜて順位を出すので、いつも順位が良くない。これだとスポンサーに報告しにくい」。これはゴール後に女子だけでソートして順位を出せば良いのですが、レース中の個々の走りの評価が難しいという意見も同時に出て結果、男女の混走は辞めることとなりました。

そのため安易に男子のレースに混ぜて、海外のトップ「女子」レースを疑似体験させる、という方法は賛成できかねます。前にも記載したように女子の走りはトップでも男子とは違うし、同時にスタートするのは男子と女子、お互いの走りを邪魔する可能性が高いからです。

とは言ってもなかなか海外レースに参戦する機会もありませんし、強い外国人選手と走る環境も国内にはないですから、CL1の女子選手を強化のための指定した数レースで、いくつかのレースでやっているように男子カテゴリーC2が同じレース時間=40分なので、C2がスタートしたあと、CL1を時差(15秒~30秒程度)またはC2の後方から同時スタートさせる方法が良いと思います。そうすれば本人たちが納得する強化をレースでおこないながら、こんな将来有望な選手がいるという見せ方も出来、女子選手たちの新たな目標になるのではないでしょうか。

同時に、2021-2022シーズンにおいて、一部のレースでは「女子マスターズ」を実施していましたので、これを2022-2023シーズンからは固定してカテゴリーに加えることが必要だと思います。年齢で区切るのは短絡かもしれませんが、やはり将来有望な選手が長く活躍してもらうには若手選手の育成が大事なので、女子選手のなかで40才以上の選手については、マスターズをシーズンを通して選択できるようにするのも大事だと思います。

参考までに、既にカテゴリー制度のある男子マスターズはこちら。

*男子マスターズカテゴリーは3区分(40才以上が選択可)
CM1 40分
CM2 30分
CM3 30分

そのうえでの女子のカテゴリー分けの案がこちら。こちらは個人的な考えなので参考です!!
CL1(17才以上) 45分 または 40分
CL2(中学生以上) 30分
CL3(中学生以上) 15分 
CLマスターズ(40才以上が選択可) 30分

そしてもう1つ。現在17才で区分しているカテゴリーを越えて走りたい、という選手もいます。これは女子だけでなく男子ジュニアでも出てくる問題。ただ年齢で分けているのは理由があって「成長期の身体に高負荷をかけないためにレース時間を制限している」という大事な背景があります。だから性別内では一緒だから、と簡単に「この選手は若いけど、エリート並みに走れるからオトナのレースに混ぜてはどうか?」と言っても簡単には出来ないのです。あと、若い選手とベテラン選手とでは走り方に差があって、身体のキレやモチベーション、追い込み方も違うので、これも安易に混ぜることで事故を誘発する可能性があるので考慮が必要です。

しかし、上のカテゴリーに混ぜて走らせるから元々の規定レース時間で、途中でレース中にゴールさせることも考え物だと思います。せっかく一緒にスタートして先頭争いとかして、このまま一緒にゴールしたらどうなるか?というのが強制的に終了になるのはレースした本人も味気ないと思いますので、あまり良い方法とは思いません。そのためJCXレースを除いたレースにおいて、オルガナイザーが許可した限りにおいて「事前にレースで混走させることを告知」したうえで実施し、ゴールまで走らせてほしいと思います。だから、この特別出走の対象となったジュニア選手は「年間〇レースまでオトナのレースで混走OK」と制限を付けることも大事です。

何よりも大事なことは、女子でも男子でもシクロクロスに親しむ人口を増やして普及を進めることです。そのためにも「判りやすく」「安全に走れる」「レースが身近にある」という3点が大事だし、今後も守り続けることです。更に女子選手たちが「自身の意見と考えを持つこと」は今、自分達が走るレースの存在を守るために大事なことです。誰かが良いと言っていたから、何となく良いと思うから、でなく長い目で「こうすると良いかも」「こうすると良くないかも」をレースに臨むときから考えてほしいです。

昔、私がとある実業団ロードレースに申込をして練習と準備を整え、いよいよ開催日となった1週間前に事務局から電話があり「女子レースの参加が3人しかいないから、今回は女子レースをやらない方向になっている。参加料は返金するので他の2人はキャンセルしても良いと言っている。どうする?」と言われた時のショックを、もう2度と女子選手には味わってほしくないのです。

今一度、よーく考えてみてほしいです。牛からは以上です。

でわでわ。